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2012年3月22日
ガールズバー:大阪府警が数百店の実態調査へ
大阪府警が近く、府内にある数百店のガールズバーの本格的な実態調査に乗り出すことが、捜査関係者への取材で分かった。大阪・ミナミでは、泥酔した店員の高校3年の女子生徒(18)が接客後に死亡したり、客が監禁され高額な料金を請求されるなど事件やトラブルが後を絶たない。中学2年の少女(14)を働かせた店も摘発された。飲食店の許可で営業しているが、実態は風俗営業の許可が必要な形態の店も多く、府警は無許可営業の違法店舗を積極的に取り締まる方針だ。
府警によると、ガールズバーは主にカウンター越しに若い女性店員が酒類を提供する店で、数年前から急激に増え始めた。未成年の少女に未明まで違法な接客や客引きをさせる店が目立ち、問題になっている。
客の横に座って接客するには風営法の許可が必要だが、原則午前0時までしか営業できないため、飲食店の許可だけで営業している店がほとんどだという。ところが、ボックス席に着いて少女が酌をする店も少なくない。府警の調査(10年)ではミナミの73店のうち半数以上が風営法などの許可を取っていなかった。
南署は今月11日、未成年の中2の少女を深夜に働かせたとして、経営者の男(24)を労働基準法違反容疑で逮捕した。別の店舗でも先月、未明に入店した泥酔客に約22万円を請求し、拒んだ客を別の店舗で監禁してけがをさせた容疑で経営者が逮捕されている。
店の料金システムも問題視されている。客が店員にビールなどをおごると、グラスの大きさに応じて1000円前後が通常の時給に上乗せされるため、収入を増やそうとする未成年の少女が無理をして飲酒するケースがある。実際、公立高3年の少女が先月、接客後に死亡する事件も起こった。
事態を重く見た府警保安課は府内の全64署にガールズバーの実態把握を指示した。今後、ミナミや北新地を中心に捜査員を集中的に投入し、無許可営業や年少者雇用などの実態を調査し、違法店を摘発する。ある捜査幹部は「飲酒にとどまらず、少女らが買春など別の犯罪に巻き込まれる可能性がある。違法店は素早く検挙する」と意気込む。